CASES

解決事例

「犯罪者だ」などのインターネット上の投稿について、名誉毀損罪での刑事告訴が受理された事例

事件の概要及び罪名 ご依頼者は、自身のネット上のアカウント名を引用される形で、「犯罪者だ」などの投稿がされていることを知人からの連絡で知った。ご依頼者には前科前歴はなく、穏当な日常生活を送ってきたつもりで、全く虚偽の内容であったため、投稿者に刑事責任を負わせるべく刑事告訴の相談に至った。※プライバシー保護のため、内容の一部を加工しています。
結果
  • 告訴受理

弁護士の対応

明らかにご依頼者に対する嫌がらせにとしては度が過ぎており、違法と評価される可能性の高い投稿内容でした。ご依頼者に犯罪者であると言われる理由は全くないため、日常生活や仕事場での影響に鑑み、速やかに名誉毀損罪での刑事告訴に踏み切りました。

警察にアポイントを取って、告訴状を持参提出しに行くも、「投稿者が特定できていない状態では捜査のしようがありませんね。」など受理したがらない警察対応でしたが、ご依頼者の社会的影響を伝え、迅速な捜査に着手してもらうよう強く働き掛けました

なお、本件のように、投稿者が特定できていなくても、告訴は可能です。被告訴人欄は「氏名不詳(アカウント名)」などの記載で足りますし、投稿者を特定するのは警察の捜査の一環として行うべき事柄です。

1度目は告訴状のコピーだけ取られて、「内部で検討する」とのことで終わりましたが、その翌日にも担当刑事に架電し、再度、ご依頼者に本件投稿により社会的影響が出ていることなどの事情を説明して、受理するよう要請しました

その結果、ご依頼から1ヶ月半ほどで本件告訴は受理されました。

 

弁護士から一言

刑事告訴は、捜査機関に正式に受理してもらうに至るまでが、本当に大変なところです。本件のように強く働き掛け、警察の消極的な対応に毅然とした対応で臨むことができれば、弁護士に依頼しなくてもご自身でできるかもと思うかもしれません。

しかし、実務は甘くはないです。自分で告訴状を作成し、証拠も揃えて、提出しに行ったがそもそも告訴状を読んでもくれない、色々と理由をつけなかなか受理してくれない、というケースは皆さんが思っている以上に多くあります。

実際に、当事務所に寄せられる刑事告訴の相談には、告訴状を提出したいが受理されず、どうすればよいか、という相談が寄せられています。

本来、受理義務がある刑事告訴について、警察がこのような対応をしていては犯罪被害に遭われた方にとってかなりのご負担となるでしょう。そのような時は、当事務所にご相談ください。

当事務所は、本件のように、捜査機関に働きかけるなどしてスムーズな受理に向けて尽力しています。中には、受理まで1年にわたるケースもありましたが、結果的にはご依頼いただいた案件すべてについて受理に至っています。

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