風俗トラブルで法外な示談金を請求されたときの対処法
「デリヘルを利用し、出来心でその様子を盗撮したところ、それが発覚し、女性から店に連絡された上で店側から示談金を要求された。」
「風俗店で禁止されている本番行為を押し切って行ってしまい、それが店にバレて、帰宅後に店から電話が繰り返しかかってきて出ると、警察に行く代わりに示談金300万円を要求された。」
このように、風俗トラブルでよくあるケースは、盗撮と本番行為です。
もちろん、盗撮と本番行為は許されない行為ではありますが、その弱みにつけこんで、悪質な風俗店ですと、法外な示談金を要求してくることがあります。
しかし、場合によっては、法外な示談金を要求する行為自体が、脅迫や恐喝にあたる可能性もあります。
風俗トラブルにおける示談金の相場
法外な金額か、適正な金額か
金額に関係なく、示談金を提示された場合、気になるのはそれが法外なのか、法的に適正なのか、ということでしょう。
しかし、示談金に関する法律上の規定はありません。一般的なケースを前提として、過去の裁判例などを参考にして、このケースではこれくらいの示談金になるという相場を基に、個別具体的な事案に応じて示談金額が決まっていきます。
そのため、提示された示談金額が相場の範囲内であれば適正な金額であるといえますし、大きく上回る金額であれば法外な示談金ということになります。
本番行為と盗撮の示談金相場
では、よくある風俗トラブルのうち、本番行為と盗撮における示談金の相場はいくらくらいなのでしょうか。
本番行為に関する示談金の相場は概ね30万円から50万円といわれていますが、あくまで相場ですので事案によって異なります。例えば、女性キャストに拒否されたのに無理やりまではいかなくとも押し切った形で本番行為をした(いわゆる不同意性交罪)であれば相場は100万~300万程度に跳ね上がりますし、性行為の同意を求めたところあるものと自己判断して本番行為に及んだ、避妊具をつけずに挿入行為をし射精をした、など実際の事件の態様や状況によっては相場を上回る(又は下回る)こともあります。
また盗撮に関する示談金の相場も概ね20万円から50万円といったところです。ただ、盗撮に関しても、常習的であったり、動画をネット上に投稿したというような悪質な場合は、相場を超える示談金もあり得るところです。
示談金の過剰な請求は罪となり得る
本番行為、盗撮に関する示談金相場がわかったことで、「法外な」又は「過剰な態様による」示談金の要求行為自体は罪となり得るのでしょうか。
結論から申し上げますと、相手の言動によっては、過剰な要求は脅迫罪(刑法222条)又は恐喝罪(刑法249条)にあたる可能性があります。
最高裁判例でも、他人に対して権利を有する者が、その権利の範囲外であって、その方法が社会通念上一般に許容すべきものと認められる程度を逸脱するときは違法となり、恐喝罪が成立することがあるとしています(最判昭和30年10月14日)。
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法外な示談金を要求された時は?
風俗トラブルでは、法外な示談金を要求されることがよくあります。
そのような時は、まずは相手の言いなりにならず、弁護士に相談しましょう。
相談をすれば、適正な金額や今後の対応方法などについてアドバイスを受けることができますし、依頼をすれば示談交渉を任せることができます(弁護士が介入するだけで収まる場合もあります。)ので、適正な金額で交渉をまとめることもできます。また場合によっては、刑事事件化せずに(逮捕されずに)、事件自体を示談交渉によって早期に解決することもできます。
当事務所では、これまで風俗トラブルによって相手方から不当な要求を受けた際の事件に関して取扱いがございます。中には反社とも交渉をし、強気に不当な要求を排除することもできた実績がございます。
風俗トラブルで、店側から法外な示談金の要求を始め不当な要求をされているときは、お気軽に当事務所までご相談ください。
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