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遺産分割協議をスムーズに進めるために事前にしておくべきこと

遺産分割が必要なケース

一般的ではありますが、遺産分割の協議が必要なケースとしては、被相続人が遺言書を作成しておらず、相続人が複数いる場合には遺産分割協議を行う必要があります。

 

分割協議に臨むにあたり事前にやっておくべきこと

相続人の調査と確定

家族や親戚の誰も知らなかった相続人が実は存在していたケースはよくあります。相続人が1人でも欠けた場合の遺産分割協議は無効となります。

こうした事態を防ぐためにも、予め相続人を調査し、確定させておくことは肝要です。

調査にあたっては、一般的には、被相続人の戸籍謄本を被相続人の出生から死亡まで取り寄せる方法によって行います。

戸籍謄本が集まったら、法務局にて「法定相続情報」というものを作成してもらうと、後々の手続きが格段に進めやすくなります。

 

相続財産の調査

被相続人が死亡時にどれほどの資産や負債があったのか把握することも必要です。遺産分割協議成立後に、新たな相続財産が見つかるケースもありますが、できるだけ調査し、特定させておくことが必要不可欠です。

 

特別受益や寄与分を主張する相続人がいる場合

このような場合は、残念ながら、相続人間で、感情的になってしまい、協議が成立しないケースがほとんどです。なぜなら、判断基準に明確なものはなく、一般的には、特別受益であれば親族間の扶養としての範囲を超えるかどうか、寄与分であれば寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮するからです(民法904条の2第2項、特別受益と寄与分参照)。

 

協議が成立しないとき

特別受益や寄与分を主張する相続人がいて互いに感情的になってしまう場合、その他事情や理由によって協議が成立する見込みがないような場合は、家庭裁判所による遺産分割調停の申立てを検討することになります。

 

弁護士へご相談を

とはいえ、弁護士が介入して遺産分割協議が成立するケースも多くあります。調停に進めば、手続が通常1か月に1回行われ、相続人全員の都合を合わせる必要があり、相当な期間を要しますので、相続人の負担は大きくなります。

この点、弁護士に依頼すれば、相続人や相続財産の調査などを一任することができ、弁護士が協議成立に向けた話し合いから分割がまとまったあとの実際の遺産の分配や不動産の売却手続等も対応・協力してくれますので、遺産分割協議のスムーズな成立が期待できます。

当事務所では、遺産分割に関連したトラブルのご相談を多数承っておりますので、お気軽にご相談ください。

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